一般社団法人日本北京総商会の設立記念レセプションが開催された

6月4日、一般社団法人日本北京総商会の設立記念レセプションが東京・丸の内のシャングリ・ラ ホテル東京で行われ、在日中国大手企業や在日中国ベンチャー企業の社長らが集まった。

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開会の挨拶に立った同法人の潘若衛会長は、設立を支援した人たちに感謝の言葉を贈った後、次のように抱負を述べた。

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「この数年、『一帯一路』の方針のもと中国の海外投資が盛んになり、多くの中国企業が日本のパートナーを探してきましたが、諸文化や法律などの違いを抱えてもいます。そういった状況の中で日本北京総商会にはこれから果たすべき役割があると思います。また、後発でありながら中国の政治・経済の中心で首都でもある『北京』という二文字の重みを十二分に理解し、強い使命感を持ってその他の華僑・華人団体と手を組んで、中日両国の経済・貿易の架け橋として、よりよい両国関係を構築していきたいと思います」

続いて、来賓の鳩山由紀夫元総理大臣がこう語った。

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「日本では何をやっても批判ばかりされておりますけれども、おかげさまで中国に参りますと、皆さま大変温かく迎えてくださいます。今月も北京に行く予定ですし、また来月は精華大学での講演の機会をいただくなど、今年の後半はほぼ毎月のように中国、特に北京を中心に訪れることになりそうです。中国から多くの観光客が日本へお出ましをいただいていますが、もっと多くの日本人が中国の地を踏んで中国の皆さんと接してもらいたいですね。一方通行ではいけません。これは日本の政治に責任がかなりあると思っておりますので、日本の政治の、特にトップの考え方をもっと中国と親しくしてもらう方向に導いていくことも、総理を経験した一人の人間としての私の責務ではないかと思っています」

日中の要人からの祝電が読み上げられ、乾杯に移り、余興で中国民族舞踏や『千の風になって』の合唱などのミニライブが行われ、会場は賑わった。その後、登壇した浜田和幸参議院議員が「私は日本の中国地方で生まれ、その縁で小さいころから中国の文化や歴史に大変関心を持っていました。日本と中国が協力することによって、新しい時代を切り拓いていけると思っています」と締めくくった。

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インタビュー

■日本中華総商会 厳浩代表理事

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――日中経済について

日中経済をWin-Winにしていくためには、お互いの長所と短所をよく理解して、合理的な判断をし、相手をよく知ったうえで行動する必要があると思います。中国には大きなマーケットがあり、日本はいろんな分野で先に進んでいて経験が豊富。そうしたお互いの長所を生かして、どう補完し合うかが重要です。ただし、企業活動というのはミクロなもの。マクロばかり語ってもうまくいかないので、企業はそれぞれ自分たちで努力しなければなりません。

――中国の若手起業家らに一言

中国には今、有望な若手起業家が多くいるので、私からアドバイスするようなことはありませんが、日本にいる立場からあえて一言いえば、企業にどう付加価値を付けるかを考えていったほうがいいと思います。経済が落ち着いていくと、次にそういうこところが勝負になってきます。

――日本の若手起業家らに一言

日本だけでなくもっと海外にも目を向ける努力が欲しいところ。しかしその前に、まず言葉を喋れるようにならなければなりませんね。

■日中経済協会 岡本巌理事長

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――日中経済について

日中の経済関係は昨年、一昨年と少し低迷が続きましたけれども、今それが底を打ってこれから回復しようとしている状況にあると思います。

――中国の若手起業家らに一言

これからの中国の持続的な発展のために、「イノベーション」と「スタートアップ」という分野が死活的に重要な局面にあると思います。日本もかつて本田宗一郎さん、盛田昭夫さん、稲盛和夫さんらが事業を起こし、今日グローバル企業に成長している会社がいくつもあります。お互いの経験と起業家精神を活用し交流することを通じて、「イノベーション」と「スタートアップ」においても日中の間で手を携えて、Win-Winの関係を築いていければと期待しています。

――日本の若手起業家らに一言

中国の起業家精神が大変旺盛なことに私自身、強い感銘を受けております。対して、日本の開業率は今、中国の半分ぐらいで非常に低くなっています。日本の若い起業家の方々には「やってみよう」という気概を持って、イノベーションの成果を事業に繋げていくというチャレンジ精神を今一度呼び戻すためにも、中国の起業家の人たちと交流し、その刺激を受けることは非常にいい機会になるのではないかと思います。たとえ失敗しても、再チャレンジすることを社会全体が応援していく雰囲気が、日本国内でも芽生えようとしている状況なので、そういうスピリッツを持ってチャレンジをしていただけたらと思います。

■日本国際貿易促進協会 中下祐三常務理事

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――日中経済について

今、日中関係は政治面では望ましい方向には進んでおらず、それによって経済も当然、影響を受けていますが、双方の積極性は依然衰えず、交流は続けられていると思っています。日中に限らず世界経済の環境がうまくいっていないために経済交流が落ち込んでいるという実情はあり、それをもって「日中関係が悪いからだ」という声もありますが、私としては必ずしもそうではないと思っています。世界経済が上向けば経済交流も増えてきますし、双方の強力な案件も増えてくると考えています。

――中国の若手起業家らに一言

これまで日中の交流は友好から出発しながらも、必ずしも実務的な内容が伴っていなかった面があると思いますが、これからは民間同士の交流が大切になってきます。中国の若手起業家の皆さんが非常に重要な役割を果たすことになるので期待していきたいです。

――日本の若手起業家らに一言

しっかりと中国市場を見据えてやっている若手起業家もいれば、いわば食わず嫌いで中国を避けている若手起業家もいるように見受けられます。しかし中国は大きな市場を持っており隣国でもあるので、経済という意味では無視できない存在です。お互いに仲良くWin-Winの関係を築いていくしかありません。積極的に中国関連の仕事に取り組んでいただきたいですね

■中国亜州経済発展協会 権順基会長

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――日中経済について

日中経済は「あなたの中に私がいて、私の中にあなたもいる」といような緊密な関係にあります。両国人民は政治の影響を受けることなく、関係をさらに深めていかなければなりません。

――中国の若手起業家らに一言

中国の国内体制は改革開放で、イノベーションの意欲が非常に強い時期にあります。特にインターネットやIT、あるいは金融界において、その傾向が強く見られます。これらの分野で若手起業家に大きな期待をしていますね。

――日本の若手起業家らに一言

日本の経済基盤は世界的にもとても強いものですから、日中の若手起業家がより活発なコミュニケーションを取り、長所を生かして短所を補えるよう連携すべきです。経済交流と経済協力を通じて、両国の友好関係をさらに強めることが期待されています。

(執筆/松岡龍生、編集/井上こん)

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